抗がん剤の副作用と戦いました  K さん 56 歳男性

症例報告

20歳代に胃を2/3切除する手術を受け、2Lほど輸血を受けた際に、C型肝炎ウイルスに感染してしまいました。199x年に30週ほどインターフェロン治療を受けたのですが、ヘモグロビン値が下降してしまい、続行を断念。その後いろいろな思いもあり、治療を受けることなく過ごしてきたのですが、残りの人生について考える年頃になり、主治医からの勧めもあって、一念発起してワクチン治療を行うと決心しました。

治療はたいへん辛いものでした。38℃以上の高熱と、筋肉痛・食欲不振とさまざまな後遺症が続きます。もっとも悩まされたのが、全身に広がるかゆみ・蕁麻疹でした。ステロイド剤を塗ると15分くらいはかゆみは治まるのですが、また我慢できず塗ってしまいます。ヘモグロビン値が減ったこともあり吸気が辛く、立ちくらみもありました。その他、腰痛・胃痛など数えるのがいやになるほどの後遺症がありました。

そんな時知人の紹介で辻本先生に。金曜日に病院でインターフェロンを入れるので、その前日の木曜日と、後遺症がピークになる日曜日に診ていただくことにしました。

不眠、かゆみ、筋肉痛、胃の不快感など、いくつもの後遺症のうちどれかが治まるだけでも楽になり、助かります。

辻本先生と容態を相談しながら、ときに短く、ときに時間をかけてゆっくりと施術をしていただきました。おかげさまで、201x年2月にメニューを終了し、その後の経過も良好で喜んでおります。

 

家族が抗がん剤治療を受けた経験はありましたが、C型肝炎のワクチン治療もとても苦しく、大変なものでした。

Kさんはお店を経営されているので、お休みを取ることができず、普段どおり働きながらの治療。並大抵のご苦労ではなかったと思います。

今では国立癌センターなどの大病院でも、抗がん剤治療に伴う副作用の緩和などに鍼灸スタッフが常駐しています。鍼でKさんのQOLの改善にお役に立ったとすれば、うれしい限りです。