痛みを感じる仕組みに新説、皮膚に新たな感覚器官

痛み

痛みの機序については、いろいろな学説が並立していてまだ決定的なものにはなっていません。その中で、今回の発見は、従来の主流説を覆す可能性を持っています。
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これまで知られていなかった新たな感覚器官が、皮膚の内部にあることがわかったのだ。「侵害受容グリア・神経細胞複合体」と名付けられたこの構造は、グリア細胞(膠細胞)という細胞が網状に並んだだけの単純な器官だ。

8月16日付けで学術誌「Science」に発表された研究によれば、この単純な器官が、皮膚を圧迫したり刺したりする刺激によって起こる痛みを知覚するときに、重要な役割を果たしているようだという。これまでは「侵害受容線維」と呼ばれる神経細胞が、この種の痛みの主な出発点と考えられてきた。