ぎっくり腰(急性腰痛)に関しての新常識

身体へのヒント

1.急性腰痛患者203名を対象に2日間の安静臥床群と7日間の安静臥床群を比較したRCT(ランダム化比較試験)によると、3週間後の欠勤日数は2日間の安静臥床群の方が45%少なかった。急性腰痛に対する安静臥床は欠勤日数を増やすことが証明される。http://1.usa.gov/jFHMqM

2.1966年~1996年に発表された急性腰痛患者に対するアドバイスに関する論文をレビューした結果、安静臥床は効果がないばかりか回復を遅らせるが、日常生活を続けると職場復帰が早く、慢性化を防ぎ、再発率も低下することが判明。http://1.usa.gov/iKlS4V

3.安静臥床に関する39件のRCT(ランダム化比較試験)をレビューした結果、安静臥床によって改善が認められた研究はひとつも存在しない。激痛のために動けない場合は別として、急性腰痛患者が安静に寝ているのは有害で危険な行為。即刻やめさせるべき。http://1.usa.gov/in85AR

4.6週間以上持続する腰痛患者151名を対象とした牽引群とシャムトリートメント(擬似牽引)群に割り付けたランダム化比較試験(RCT)によると、3ヵ月後と6ヵ月後のどの時点においても両群間の疼痛軽減率に差は認められなかった。http://1.usa.gov/pbbXCc

●結論
ぎっくり腰を1日も早く治したかったら、ベッドで安静に寝ているのではなく、痛みの許す範囲内で普段どおりの生活を心がけましょう。

ぎっくり腰の特効薬は日常生活を続けることです。けっして安静にしてはいけません。

安静に寝ていることで腰痛が改善するという証拠は少なくともこの地球上には存在しません。「腰痛には安静第一」という迷信は頭の中から消去しましょう。

腰痛に牽引の効果はないことが明らかになっています。(ネットで調べてみると今でも牽引をしている医療機関があるようですね)

※以上長谷川淳史先生のFBから。辻本が文章を一部改変