強い台風x号が関東を襲った次の日、川のそばの私の家も、いくばくかの被害を免れませんでした。
近くの並木からは小枝が無数に飛来し、壁一面に木の葉がべったりくっつきました。幸いなことに建物自体の破損個所は多くはありませんでしたが、これらの汚物を、一日かけて掃除しなければなりませんでした。
次の日、肩も腰もバリバリに張ってしまい、今までの経験から、至急手を打たないと、これが痛みに変わってしまう、と、あわてて鍼灸院の予約を入れました。
「今日は、朝からHさんのような患者さんが多いです」と言われ、いつもと同じように、鍼を。何本くらいなのでしょうか、疲れて辛い場所に、ずしん、ずしんと。
そのうちに、なんだか気持ちよくなり、ベッドの上で寝てしまいました。
Hさんは、現役のサーファーで、背部も、腹部・脚部も、過不足なく機能する筋肉が、十全についていらっしゃいます。
それでも、一日がかりの家の掃除は重労働。サーフィンで使わない筋肉に、強い負荷がかかったのでしょう。
それと、残念ながら、疲労した筋肉を復元する力は、若いころほどには豊かではないかもしれません。
今回は、できるだけ早期の筋疲労の回復を目的に、傷んだ骨格筋の筋腹部・腱部に50本ほど鍼を刺し、10分おきに鍼をチェックし、筋や腱の変化から効果の度合いを測ります。
結局30分ほどそのままに。これを置鍼 (ちしん) というのですが、この間にHさんはお休みになってしまわれました。鍼を抜くと、目覚められ、「すっきりした」と仰せでした。
※ 写真は、うちのネコ「こむぎ」です