体を動かすのが楽しくて、うつが晴れてきた感じです Fさん62歳女性

症例報告

耳鳴り、動悸、一人でいると襲ってくる孤独感と不安。眠りが浅く、必ず途中覚醒する不快感。

3年前、今の家へ引っ越したある日から突然、不安感が襲ってきました。

心療内科にも通ったのですが、はかばかしい進展がなく、仕事に復帰しては、止めるを繰り返していました。そんなとき、夫が鍼がいいかもしれないと聞きつけてきて、ネットで探して、こちらに来院しました。

最初のうちは、懐疑的だったのですが、3回目くらいから、そんなに不安に感じることがなくなり、ダラダラたれる汗も少なくなってきたようでした。1月目くらいから、友人から誘われて、好きだったバドミントンを再開でき、1週間に1回、市の体育館で練習できるようなりました。

最近は、耳鳴りも気にならずになり、昼間も何とか平穏に過ごせるようになりましたが、やっぱり夜は不安が残ります。

最初の来院のときは、目が泳ぎ、おどおどされていて、早く帰りたいという感じが強く出ていらっしゃいました。

今回で8回目になるのですが、いらっしゃるなり、院のネコに声をかけ、撫ぜたり、からかったりされて、その表情がとっても生き生きしていらっしゃいました。
この日はひどく雨が降る寒い一日で、気分障害を持っていらっしゃる患者さんの多くは「家は出たけど、あまりに辛いので、今日は休みする」とキャンセルになることが多いのですが、Fさんは「今日は来なくちゃいけないと思った」と普通に来院されました。

よかった、これでFさんは、向こう側に行かなくてすんだ、とほっとしました。

そもそも、ご主人がどういう理由で弊院を選ばれたのかわからないのですが、FさんはK市にお住まいで、来院に1時間以上かかると思います。でも、こうして来院いただけること自体が、体調の回復には有効なことだと考えます。

施術は、自律神経を整えることをメインに、特にうつに特化したことはやっていません。ご本人の回復への意欲が、このような結果に結びついたのだと思います。

※ 写真は、うちのネコ「こむぎ」です。子どものころ、遊び疲れると、玄米枕に頭を預けて寝てしまいました。