鍼の痛みで、ストレスのレベルがわかる-1

Staff Blog

上司との確執で転職を悩んでいた患者さんが、転職が決まった。深刻だったこのひと月は鍼を刺すのを大変痛がって、お灸に切り替えた。もう3年以上通っていただいているのに。鍼を刺そうとすると、ピリピリして、耐え難いという。

これは、痛覚が過反応を起こしている。「鍼が痛点に刺さったから抜いて」と言うが、そこを外して刺しても、烈しく痛む。

こういう患者さんは、暑い、寒いといった、温感覚も異常である。23℃の狭い治療室に入って、滝のように汗を流す。温度を感知する抹消感覚器が、過剰に反応して、それを抑えられないのである。

治療院にいらっしゃった理由が、頚肩こりであっても、腰痛であっても、その深刻度は深い。

このような反応を起こす方は、私生活に何らかの重荷を背負っていらっしゃる。

最終的には、そのストレッサーを解消する必要があるのだけど、現実人生を生きるうえで、すべてを投げ出す、などということは不可能である。