鍼を打ったまま動くと腰痛が改善 。ランダム化比較試験により鍼効果が検証されました

エッセー

急性期の腰痛(ぎっくり腰)は、鍼を使った運動鍼という処置法(本レポートでは「動作時鍼処置 (MSAT)」と呼ぶ)で、通常すぐに回復しますが、この件に関して医療レポートで報告されました。オリジナルの記事はこちら

ぎっくり腰は、俗に「魔女の一撃」と呼ばれるほど、突然の激しい痛みが襲います。今回の研究では、重症なぎっくり腰に対して、鍼として、動作時鍼処置 (MSAT)という、鍼を行いながら動作を行う方法の効果を検証した結果、腰痛を改善する効果が報告されました。

◆MSAT群とジクロフェナク群にランダムに振り分け
今回の研究は、58名の重症ぎっくり腰患者を対象に、以下の方法で検証しました。

58名の重症ぎっくり腰患者(Oswestry Disability Index [ODI] 60%以上)は、伝統的なジクロフェナク注射を行う群(n=29)とMSAT群(n=29)にランダムに振り分けられた。

主な評価項目は、腰痛に対する10点評価を用いた疼痛改善の程度とし、二次的な評価項目はODIを用いた機能障害とした。これらの項目を、介入後30分、2、4、24週の時点で評価した。

ぎっくり腰になった患者をMSAT群と、痛み止めの薬であるジクロフェナク注射を行う群に振り分け、腰痛と機能障害の改善の程度に関する効果を比較した。

◆MSAT群はジクロフェナク群と比較して、腰痛も機能障害も有意に改善

調査の結果、以下のことを報告しました。

MSAT群では、ジクロフェナク群と比較して、腰痛の10点評価において3.12点の減少(95%信頼区間2.26-3.98、p<0.0001)、Oswestry Disability Indexにおいて32.95%の減少(95%信頼区間26.88-39.03、p<0.0001)が認められた。

この2群間の差について、介入後2、4週の時点でも、統計的な有意差が維持されていた。

MSAT群は、ジクロフェナク群と比べて、腰痛に対しても、機能障害に対してもより有効であることがわかりました。

この結果に筆者らは、「MSATは、重症なぎっくり腰患者において、即時的な痛みの改善や機能回復に効果があることを示唆する結果である」と述べています。