心の痛みと、鍼灸治療について

エッセイ

肩こり・腰痛といった症状で1年ほど拝見している患者さんが「私は、だめな人をみると、抗いがたい感情が生まれるんです」と言い出される。

「あの男はダメだとわかっているのに、離れられない」「あの男を見放すと、私も大切な誰かから見放される、そんな恐怖が襲うんです」

そして不適切な関係を、続けてしまう。

「お前はぼんやりしているから、苦労する」と、父に言われて育った。「だから、人には限りなくやさしく接しなければならない。そうしないとお前は生きていけない」と。

その父は、小学校を卒業する前に、亡くなり、呪いの言葉は、それを解く機会を逸した。男と揉め事が起こるたび、父の面影が浮かぶ。「お前は、人には限りなくやさしく接しなければならない。そうしないと、生きていけない」と。


大変な境遇でいらっしゃると、心が冷える思いがいたします。どのように思いを深くお持ちになって、星霜をお過ごしになったのか。

こういう方に鍼灸は無力なのでしょうか。

「治せます」と胸を張ることはできませんが、数多くの患者さんが、ともに戦っていらっしゃいます。微力ながらお役に立てるかもしれません。よろしければご相談ください。

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