痛いところに刺す、では治らない。

身体へのヒント

モダンバレーをなさってる患者さんが来院される。
着地した時、下腿後部で「ばきっ」と音がしたと、足を引きずっておられる。お近くの整体院で5日間パルスと冷却をされたけど改善しない。

私どもで、いつもの施術を行い、加えて該当部位に刺絡する。「普通に歩ける」と喜んでお帰りになる。

いつも思うのだけど、アスリートのような体を使った仕事をしていらっしゃる方は、とっても身体の反応が早い。同じ症状、例えば肩関節周囲炎でも、サラリーマンとずいぶん反応が違うように思う。

今回の施術は1時間だったのだけど、その前にいろいろお話を伺う。ケガの直前に家族を亡くされ、その思いが沈殿していたご様子。だからケガをした、というわけではないのだけど、そのお話をされるのと、されないのとでは、身体の反応が違うのではないかと思う。

四十肩とか五十肩とかいうが、あの痛みはその年頃の人間のメンタルを含めた体の状態で発症するもので、その置かれている社会的・家庭的位置とかを含めて対処しないと改善がみられないのではないか。それゆえに難治といわれるのではないか。