身体が冷えているとき、どこを温めればいいのか

Staff Blog

指先が冷えてつらいとき、肩が固く重だるいとき、どこを温めればいいのだろうか。冷たい指先だろうか、肩の上なのだろうか。

私は、肘を温めることをお勧めする。ツボでいうならば、手三里・天井を含むあたりである。ここを玄米を包んだ袋を温めて乗せる。しばらくたつと、指先から肩までの前腕・上腕・頚肩部が、じんわりと温まって、重だるさが抜けていく。

このとき、玄米の入った袋を、電子レンジで1分温めたものを使うことをお勧めする。

以下、私見であり。あんまり根拠はない。

玄米袋は、時間を置かず常温に戻ってしまう。私は、患部を温めるという点が重要なのではなく、それが常温に戻る、という点が重要なのだと考えている。したがって温度が持続するホカロンのようなものでは、この効果は表れない。

冷えている部位の、関節を跨いだ心臓寄りの部位を温めると、効果的である。

足の指先であるなら指関節を跨いだ足の甲。脛が冷えるなら、膝関節を跨いだ太腿というように。体温をもたらすのは血流であるとするなら、血流は関節を越えるのが難しいようにみえるからである。関節を含んで温めるのも、効果が高い。

疲労が強いと、冷えも強くなる。

身体が疲労していると、末梢の感覚神経が、過剰に興奮するようにみえる。温度覚のセンサーも興奮して、冷えの方へ感覚がオーバーシュートする。冷えを訴えられる部位、例えば足先や膝を触っても、暖かい。でも、強く冷えを感じるとおっしゃる。こういうときの、冷感のコントロールは、とても難しい。自律神経に直接影響を与える必要がある。

血流を上げるためには、末梢の毛細静脈の流動性を上げることが重要に見える。この場合は、ホットパックなどよりも、点灸が有効である。

いずれにしろ「冷え」とは、身体の該当部位が、冷たくなっている状態、というような単純なものではない。