肩こり・腰痛の鍼灸:6  座り続けると肩こりになる

身体へのヒント

体内の不要な水分=湿が、肩こりを引き起こす原因の一つである、というお話をしました。

「飲んだ水を、体の中を巡らせて、尿や汗として体外に排出する」という身体の働きは、東洋医学では、いわゆる五臓の「肺・脾・腎」によります。
このいずれかが正常に働かないと、水が体内で停滞し、「湿」になります。湿は比喩的にいえば水が「腐った状態」です。イメージ的には「肩に腐った水が停滞している」状態で肩こりが起こります。

五臓の「肺・脾・腎」のうち、脾は「身体が、長時間動かない状態」でダメージを受けます。事務職の方が、終日デスクに座って、モニタを見ている状態は、脾に強い負荷がかかります。この結果、脾の能力が低下し水分の循環性が落ち、湿が生まれます。

よく会社にいると肩がこるという方がいらっしゃいます。
これは「ストレスによる気の循環性の低下」ということが主因でありますが、そのようなストレスがない方でも、長時間の姿勢維持は、上記の理由での肩こりを生み出します。