東洋医学を無理強いしません

エッセー

たいへん残念なことですが、西洋医学も東洋医学も、すべての患者さんの病症を取り除けるオールマイティではありえません。

人体はたいへん微妙な構造物であり、ある人に有効な手段が、他の人にも有効であるとは限らないのです。

私どもは東洋医学をもって、患者さんのお役に立ちたいと考えていますが、独善的に他の手段を否定するものではありません。

患者さんのお体を拝見し、西洋医学を早急に受けるべきであると判断するなら、そのように申しあげます。

すべての医療関係者は、患者さんの病症が寛解するよう、最善の選択肢を選ぶことを妨げてはならない、と考えるからです。