冬がやってきました。みなさん苦しまれる「冷え」について、エッセー的に書いてまいります。
エッセー的と言いますのも、「冷え」というのは、いろいろな意味を含んでいて、それを体系的に述べるとなると、たいそうな文章になってしまい、気軽に読んでいただけない恐れがあるためです。
例えば「冷え」ている人の足は、触ると必ず冷たいのでしょうか。
もちろんほとんどの「足が冷える」という方の足は、冷たい状態です。ところが、例えば治療にいらっしゃって、私が患者さんの足を触ると、私の手の方が冷たく感じる。
これは、どういうことなのでしょうか。触ると冷たくないのに、ご本人は冷たく感じている、そういうことがあるのでしょうか。
ここに「冷え」の難しさの一つがあります。