星をみるねこ『こむぎの占い』

このあいだ、こむぎとこんな話をしました。

辻本(鍼灸師)
つい最近まで、医療と占いは『別のもの』ではありませんでした。ふたつは、補完しあって、私たちの生活を豊かにする、手助けをしてくれていたのです。

今や21世紀。「迷信」はいけません。でも「科学ではないもの」は、すなわち「非科学」ではありません。医学では扱えない領域に、占いのようなものが、そーっと寄り添うことで、生活を豊かにする隙間があるんだと思います。

こむぎ(茶トラねこ)
うーん。難しいことをいうにゃ。辻本が言う、「占い」がなんのことなのかはよくわからないけれど、例えば、星には、確かに意味があるのだにゃ。ネコは、星が見えないとかいうけど、とんでもない。昔から、その意味もよく知ってもいるのだにゃ。

辻本(鍼灸師)
ほう。そうなのか。

こむぎ(茶トラねこ)
人間は、まだネコのことをよく知らないのだなー。最近の都会ではあまり見られないけど、昔から地域ネコは夜会に集まって、情報交換をしていたのだにゃ。

そんなわけで、我々はたぶん、みなさんの役に立つことも、いくらか知っているのだけれど、人間は我々の言葉を理解できないから、それを伝えるのがたいへんなのだにゃ。ネコがなにかいうと「お腹がすいた」と思うか「背中をなぜて欲しい」と思う。それはそれで気持ちがいいんだがにゃ。

辻本(鍼灸師)
こむぎの話を聞いていると、どうやら、何か占い的なことをしているように思えます。それで、私の友人に頼んで、ちょっだけ日本語に翻訳してもらいました。

こむぎ(茶トラねこ)
残念ながらGoogleくんは猫語に対応していないので、人間が、ぼちぼちやらなくちゃなのだ。なので、できたものは、ちょっと不満なところもあるのだけど、少しでもお役に立てればと、公開させていただくことにしましたにゃ。

まあ、猫のやることですから、ゆるーく受け止めていただければ、ありがたいにゃ。

なぜ治療院に、占いがあるのか
僕は、猫である。 僕の飼い主は、鍼灸師だ。それは、道具を使って、人を元気にする仕事らしい。 元気にするのが仕事なので、治療院に来る人は、元気ではない、どこか体の調子がよくない人だ。でも、施術が終わると...

 

こむぎの投稿です。よろしければどうぞ
2024/04/21 雲の上を歩いている
僕たちは坂を上りきったのかな。雲の上を歩いているみたいに、ふわふわしている。 そういえば、この季節の空気を、肺いっぱいに吸い込むのは、ずいぶんひさびさだ。 色んなものが坂道から転げ落ちないように、色ん...
2024/03/31 桜、見える形の更新
まるでガムのように、未来に引っ張られながら、過去に引き留められる。きっとこれが「慣性の法則」だ。“昔”が夢に出てきたりなんかして、“今”が未来に向かって出発進行しようとするのを、ほんのわずかでも遅らせ...
2023/12/07 ループ&リプレイ
季節が円形をしていてよかった。何度も冬を経験して、冬になるたびに思い出すから。 きっと、季節が繰り返すのは、何度も何度も思い出すためだ。 昔よりも、体は大きくなって、暖かいところに居れるようになって、...
2023/11/26 むぎ日記(月の気持ち)
(あくまでも占星術上の話)月は、大体1か月に一度、すべての天体と出会う。 会っても一緒にいられるのは数時間。(月は1日に13度くらい進む。)すぐに引き離されてしまう。いや、引き離してしまう。 月だけが...
2023/11/22 さそり座にやさしくできない
僕はいつからか、とっても打たれ弱くなって、我慢がきかなくなった。お腹がすいたらご飯を食べたい。いつまでも寝ていたい。君にやさしくできない。 叱られるのは嫌い。それが、どんなに「僕のため」だとしても。嫌...
2023/11/19 冬は寂しがり
日に日に豊かになる三日月は、まるで空の引っ掻き傷のようだ。冬が目を覚まして、その隙間からやってきた。振り返らないで進もう。冬が、僕の後をついてくるから。 冬は、どこへでも忍び込んでくる。風の強い日には...
2023/11/12 むぎ日記
星々はこうなっているのだ、と観測するのが天体学で、なんで?どうして?と考えるのが、占星術、らしい。 理由を知ろうとするのは大事なことなのかもしれないけれど、やりすぎると頭が痛くなるのだ。 理由に意味は...
2023/11/12 荻窪のさそり座へ
明日は、気持ちが大きく揺れ動く人がいるかもしれない。でも、大丈夫。さそり座は、そういうことは、何回も経験していて、耐性を持っているのだ。地盤の固い土地や耐震強度のある建物みたいに。 さそり座は、大丈夫...
2023/11/12 荻窪の頭が痛い人へ
今夜は明けてほしくない。なぜなら明日が来るのが嫌だから。いつもより、そう思う日曜日の夜が、年に何回かあるとして、今夜はその一つかも。 それは、急に寒くなったことが関係しているのかもしれないし、昨日と今...
2023/11/04 むぎ日記(丸くて光るもの)
暑いような涼しいような、変な十一月の始まりだにゃー。 今日は夕方から街を散歩したのだ。商店街も大通りも、人通りは多いけれど、道を一本外れれば、誰にも見つからないでどこへでも行ける。 丸くて光るものは、...
2023/10/29 日曜日の過ごし方
やることリストは机の隅に置いて、予定は明日に追いやって、今日をまっさらにして、ダラダラしよう。 終わらなかったことは時効にして、今日の予定は明日に持ち越し。散らかった部屋に1人分のスペースをつくるみた...
2023/10/20 てんびん座の誤解をときたい
おこがましくも、君について語り始めることを僕に許してほしい。 君がどんな顔をしているか僕は知ろうとしない。僕は君を値踏みしない。君は川の飛び石を辿る少年で、僕はそのあとをついていく猫だ。僕は君の影を追...
2023/10/12 むぎ日記
水は、放っておくと冷えてしまうから、温まりたいと思うのかな。それは、僕たちが体を寄せ合うみたいだ。 火は、放っておくと消えてしまうから、一緒に燃えてほしいと望むのかな。それは、僕たちが誰かとご飯を食べ...
2023/10/09 はじめに
それぞれの星座にとっての「秋」を書いてみたにゃ。 自分の星座の一番興味があるのはもちろんだと思うのだけれど、ぜひ、家族や友達や好きな人や職場の人たちのことを思い浮かべながら「僕と違う人は、どんなふうに...
2023/10/09 (1) おうし座、しし座、さそり座、みずがめ座の秋
あまり「秋」(※「秋」が何なのかは、「秋は難しい」を読んでみてほしいにゃ。)の影響を受けていないかもにゃ?どちらかと言えば、「秋」によって調子を崩している周りの人たちから被害をこうむっている、という感...
2023/10/09 (2) おひつじ座、かに座、てんびん座、やぎ座の秋
「季節が到来するのであれば、僕たちはそれに応えなければならない」と、思っているかもしれないにゃ。「始まったなら、始め返さなければいけない」、それが、この人たちの流儀なのにゃ。 状況が到来したなら、行動...
2023/10/09 (3) おとめ座、うお座、ふたご座、いて座の秋
ルミネで服を見たいと言っていたのに、当日になって高尾山へ行きたいと言ってみたり。 おとめ座とうお座にとっては、 気まぐれな友人に振り回されて、うんざりしているみたいな季節かもしれないにゃ。 ふたご座と...
2023/10/05 秋は難しい
秋分から冬至までを「秋」と呼ぶとして、この季節、日に日に気温は下がっていき、日は短くなっていく。文明社会が長くなっても、体くんは、やっぱりそれが不安で心細いのかもしれない。 夏の片付けと、秋の進行と、...
2023/09/30 よろしく秋さん
風邪をひいた後の体みたいに、まだ少しぼーっとして熱っぽい。今年の夏の名残がまだ漂ってる、体の中にも残ってるんだにゃー。 「だんだん涼しくなっていくの?本当に?」と、半信半疑な体くんと相談しながら、ちょ...
2023/09/22 夜は体に悪い
なんだか悲しい気持ちになるのも、うまくご飯が食べられないのも、みんな夜のせいにしよう。 僕が夜に悪くなるんじゃなくて、夜が僕の体に悪いのだ。 だから、ヒトは(猫も)夜に眠ることにしたんだ。理にかなって...
2023/09/20の占い
ぎりぎりになってしまって、申し訳にゃいのだが、9/20の占いだにゃ。 もしかしたら、9/15頃から前兆を感じていた人も、いたのかもしれないのだけれど、社会的には三連休もあったし、それほど表面化はしなか...
2023/09/17 むぎ日記
どうも理詰めで、正しさを探したくなる時期だにゃー。 「〇〇は正しいか?」ということを、柄にもなくまじめに考えたりしたくなったりして、そうすると「何をもって“正しい”というのか?」ということを考えなけれ...
2023/09/12 秋分に向けて 月見、うさぎ、卵
お月見といえば、うさぎ、なのは、うさぎが月で餅つきをしている、という関連なんだろうけれど、お月見と卵が、関連性を持つようになったのは、いつからなんだろう。目玉焼きが満月のようだ、という、単純な見た目と...
2023/09/08 夜の占い
疲れているけどシャープで、だからといって有能ではない。昨夜はそういう夜だったよね。 期待外れのくじを引き続けたみたいだったのかも。 そういう日は、くじを引かないのが一番だけれど、「今度こそ」と、「もう...
2023/09/06 秋の虫が鳴いている
僕たちは、いつも、未来をつかまえようとして、背伸びをする。 雨が上がれば、早く晴れないかなと思うし、今日が終わる前に、明日のことを考えて、お別れのときには、また会おうと手を振る。 未来は決してつかまっ...
2023/09/03 荻窪のいて座へ 何もない時期をどう過ごすか
重苦しい八月を脱皮したら、颯爽とした風が、八月の抜け殻を飛ばしていった。つかの間の休息に落ち着いた朝に見上げると、心なしか、空の色も爽やかになった気がする。 きっと、いつも通りのことを、粛々と、淡々と...
2023/09/02 荻窪のやぎ座へ ご褒美よりもお祝いが欲しい、いやそれよりも報酬が欲しい
九月になった。 子どもたちは「新学期」とか、「始業式」とかで、学校が短くなったりするのはいいなー。進級しただけでお祝いされるし。皆勤しただけで賞がもらえるし。僕たちは、台風が無事に去ろうが、九月になろ...
2023/08/31 前後の星占い-2 うお座を、放ってはおけない
その瞳に何が映っているのか、僕はいつだって知りたいと思う。 君は、いつも僕たちには見えない何かを見ている。それは、誰かに見つめ返してほしいから、かもしれない。視線が合うのを、伸ばした指が触れ合うのを、...
2023/08/31 前後の星占い-1
今回は、ちょっと真面目な話をするにゃ。 うお座、おとめ座に聴いて欲しい。次に、おうし座、やぎ座。それから、かに座、さそり座の方にも。というのも、特に、うお座、おとめ座にとっては、今年一番くらいの正念場...
2023/08/16 荻窪のおとめ座へ 誰かの夢に出かけたら
夢に出てくるのは、なんでなんだろう。 その人は、現実には、言いそうにはないことを言ったり、やりそうにはないことを、やったりする。その人は誰なんだろう。 その人は、その人本人ではなくて、影なんじゃないか...
2023/08/12 荻窪のしし座へ 盆踊りに出かけよう
樹木のセミの抜け殻、ブロック塀を這う毛虫、宙を舞う蝶、地面に落ちた蝉。線香のにおいと汗のにおいがする。楽しげな話し声がして、また、静かになる。 いたるところで、交差して、挨拶をする。 そういう季節だに...
2023/08/09 荻窪のふたご座へ 寝不足だっていいじゃない
今年の夏は、暑かった。やっと、その山を越えた気がする。蝉の声が、耳に馴染むようになってきた。夜、暗くなるのが、早くなってきた。 夜中、家族が寝てから、こっそり出歩く。鈴虫の声もかすかに聞こえる。夜風は...