2023/11/19 冬は寂しがり

占い

日に日に豊かになる三日月は、まるで空の引っ掻き傷のようだ。
冬が目を覚まして、その隙間からやってきた。
振り返らないで進もう。
冬が、僕の後をついてくるから。

冬は、どこへでも忍び込んでくる。
風の強い日には、袖口や首元から。
暖房のついていない部屋にも。
家に帰れば、「おかえり」と、僕を待っていて
朝起きれば、「まだ一緒にいようよ」と、布団からなかなか出してくれない。

冬は、寂しがり。
僕と一緒に寝たいと言う。
でも、ごめんね。
一緒に寝ると、僕は風邪をひいてしまうと思うんだ。