ビッグデータと中医学

身体へのヒント

現在、中華人民共和国で主流となっている東洋医学を『中医学』といいます。
「北京中医薬大学」など、共産党政府が指導する東洋医学の専門大学と附属病院が全国にあり、臨床・研究が盛んにおこなわれています。

もちろん21世紀ですから、単なる伝統・習慣、迷信や伝聞を根拠に治療を行うわけではありません。ただ西洋医学で不可避なEBMとはちょっと色彩の違った科学根拠を求める傾向があります。

例えば、ビッグデータの利用。

中医学に、マーケティングを初めとるする統計ビジネスに不可避なデータ処理技術を持ち込んだりします。しかも国家の援助を受けたプロジェクトなので、予算は潤沢です。

ビッグデータの利点の一つは、人間の推測では因果関係が測れない事項間に、実は深い繋がりがあることをあぶりだす、といったもの。例えば、(ちょっと適当ですが) 「嵐 の大野君のファンの女性は、木曜日 22:25 にコンビニで抹茶入りのアイスクリームを買う傾向がある」といった情報を引き出せるわけです。

で、中国では何をやろうとしているのか。

昔から「生まれた月によって罹患しやすい病気が違うのではないか」との説がありました。この何ともいえない格言が科学的に立証できるのか、現在中国ではビックデータを使って検証作業が行われている由。

うーん、こういう発想を実行してしまうところが、東洋医学の本家である所以なのかもしれません。