火鍼で、鎮痛する

痛み

繊維筋痛症などの激痛は、脳の「下降性疼痛制御メカニズム」の不全が原因の一つと考えられています。この場合、末梢神経に、ある程度の強さの疼痛を与えると、鎮痛効果があることが知られています。

激痛の鎮痛には、東洋医学では「火鍼(かしん)」というものが使われます。写真のようにタングステン製の鍼を熱して、極短期間、肌に刺すというものです。「痛い」というよりは「どすん」というショックを感じます。ノルスパンテープなどのオピオイド系鎮痛剤を手放せないような重度の疼痛症の患者さんに、オピオイド系鎮痛剤と同等の鎮痛効果があります。

火鍼は、東京九鍼研究会の故 石原克己先生が、北京三通法研究会会長の賀普仁先生と日本に紹介・広められた、かつて中国でよく使われていた処置法です。