主観と客観について

Staff Blog

白洲正子の著名な『明恵上人』である。

明恵については、書きたいことが、たくさんある。現代人には「明恵になり損ねた人」「明恵的な人生を選ぶことをしなかったことで、幸福になる機会を逸した人」が多いのではないか、ということについてである。

それはさておき、この本で一番印象に残ったのは、河合隼雄の「解説」である。

ここに、明恵の夢記録に関する記述があり、現代は、客観が重視されすぎているのではないか、もっと主観が大切にされるべきではないか、との趣旨のことを述べている。
※ これは、氏の論旨からは逸れた言い回しかもしれない。

そうなのだ。我々はものを考えるときに「科学的」であろうとする。「客観的」であるからである。それに対して、主観は「他者再現性に乏しい」。つまり独りよがりであり、誤謬に陥る危険性が避けがたい、と言われる。こういう方法で、考えをめぐらすことは「科学」なのだろうか。考えをめぐらすことに、科学は必須なのだろか。

そういったことが気になるのだけど、これについて、長い文章を書く用意がない。