タロット占いと鍼灸(はり、きゅう)

Staff Blog

タロット占いを経験した。

たぶん原宿あたりでは「今度の文化祭で、彼に告っていいですか」とか「志望大学に受かりますか」といったテーマが問われるのだと思うけど、それじゃつまらないと思って「私の生理不順の原因は何でしょうか」というのを占ってもらった。これがおもしろかった。


私は、治療のスタートは「病症の自覚」であると思っている。

患者さんは、様々な理由から、自分の身体の状態を「正しく」把握していない。痛みの場所や種類を曲解している。往々にして過度に深刻に理解している。これが治療の妨げになることが多く、できるだけ早く、これに気づいていただきたい。自身の痛みや、不快といった身体感覚を、きちんと把握していただきたい。痛みの原因に、思いを向けていただきたい。

例えば、生理不順。

その原因は、冷えであったり、血行不良であったり、ストレスであったりするのだけど、それらの発生要因は、家庭・職場環境や、人間関係であることが多い。

この社会的な原因に対して、忘れていたいとか、それじゃいけないとか、がんばらなくちゃとか、私は普通じゃないんだとか、いろいろな思いや感情が、病症を複雑にマスキングする、変形する。これらをできるだけ把握していただいて、自覚を得たい。

どうすれば、いいのだろうか。

あたり前だが、病症が緩解することだと思う。

少しでも痛みが緩むこと。痛みが緩むことで、痛みに対する成功経験を積み、次の痛みに挑むことができる。

しかし、成功体験の前提が自覚であるなら、両者の関係は、卵と鶏にになってしまう。

これにブレイクスルーを与える仕掛けが、占いである。

身体の状態に関する情報を、他者からの観察による指摘を受けて、それが刺激となり自身の再確認を促す。そこに、気づきが発生する余地が生まれる。

他者が必要である理由は、自覚が、潜在的な意識や意思で形成されている可能性があるから。

こういう啓発動機として、占いというのはおもしろいな、と思った。

念のために申しあげておきたいのだけど、私は、占いの意義を高く認めているつもりである。迷信であるとか、子供の遊びであるとかと、下に見て、蔑む意図はない。

占いには、占い師の恣意性の問題とかいろいろ課題はあるのかもしれないけど、鍼灸術と親和性の高さを感じます。