「おかげさまで、左の肩はよくなったんだけど、今度は右が痛いんです」
患者さんにこう言われることは、大変多いのです。
これは何なんでしょうか。
私はこれは、両方痛いのだと思っています。
患者さんは、一つの痛みだけを抱えて生活している、ということはありません。外傷でもない限り、肩の一方が選択的にダメージを受ける、などということはありません。
左肩がダメージを受けていたら、右肩も当然ダメージを受けている。でも、人間は「より気になる方」に着目し、「気にならない方」は、一時的に忘れられます。
施術を受けて左肩の印象が改善したら、必然的に右肩が気になる。そして、前述のようにおっしゃるわけです。
これを我々は「痛みが移動する」などと表現しますが、何のことはない、ほとんどの患者さんは、身体の一部ではなく、全体が痛むのです。
では、どうすればいいのか。