ストレスと痛みの関連について書いてきたが、ストレスによる自律神経失調症は、痛み以外にも、様々な感覚異常を生み出すように思う。
頭痛、めまい、動悸、吐き気、だるさといった、いかにも「病気」を感じさせるものであれば「わかりやすい」のだが、枕が合わない、首のあたりがむずむずする、背筋に寒気が走る、腕を回したときの筋肉の感覚に違和感がある、肌がピリピリする。痒みがある、触られるとくすぐったい、などといった身体表現も、ストレスと関わりがあることが多い。
もちろん、すべてが自律神経の問題だとはいえないが、これらの「よくある症状」が「辛い」レベルにまでなってしまう場合は、自律神経が身体反応を制御できなくなっている可能性がある。
この場合困るのは、このような自律神経の乱調は、患者さん自身が「異常である」と自覚されないかぎり、対策されないことである。
前記のような症状が過剰になり、病的なのではないかと疑ったとき、患者さんはどこに相談に行くのだろうか。