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見えているものは、何なのだろう

昔から見えているものは、人によって微妙に違うのではないか、と疑っていた。私が美しいというものを、美しいと感じない人もいるし、その逆も多い。私は絵を描かないけど、絵を描くと (その技術が十分にあれば) ...
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先駆者と、戦後という時代について

多くの人に支持されないことを始めた者が持つ、ヒリヒリした疎外感と、それを失った後の余生の物語。女王様のようにふるまっていた安井かずみが、京都のボンボン加藤和彦と結婚したときには、とってもびっくりしたの...
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『君たちはどう生きるか』の雑感 (承前)

(本編は『君たちはどう生きるか』の内容についての情報を含みます)今日、30代後半の女性と『君たちはどう生きるか』について、話をした。映画終了後、背後の客が「こんなサイコパスな主人公じゃ、感情移入できな...
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日本人はいつから米を主食にしたのか

私は東洋医学の末端を占めるものであるから「風土と人体」ということに、大変興味を持つ。なのだけど、例えば、弥生時代の人間は、本当に米を主食にしていたのか、といった疑問が沸くし、華北は麦文化、華中・華南は...
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『君たちはどう生きるか』の雑感

見てきた。ジブリ式のアニメーション技術の高さに満足した。鈴木敏夫が、一切の前宣伝をしない、と判断したことがなんとなく理解できた。そうしたことが、うれしく思えた。いくつか考え事をした。宮崎駿は、1941...
トピック

私は、間(ま)が悪い人間です

木村敏が「うつ病の人間は、間が悪い」と書いていた、と聞く。とても印象的である。「間の悪さ」は何によって発生するのか。それは、その人間の個性と、社会活動の偶然性の、2つの要素の構成比によってである。で、...
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年を取ると、新しいものへの興味が薄れるのか

『好奇心』の定義を「自分の、予測や希望とは違った結果を、受け入れる心構え」であるとすると。年とともに、それが衰えていく理由がよくわかる。その老人が、成功者であっても、失敗者であっても、自分の結論を尊重...
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主観と客観について

白洲正子の著名な『明恵上人』である。明恵については、書きたいことが、たくさんある。現代人には「明恵になり損ねた人」「明恵的な人生を選ぶことをしなかったことで、幸福になる機会を逸した人」が多いのではない...
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中世とは何か:神仏習合とあの世

中世について、かなり専門的な本である。噛み応えがある。熊野詣、修験神楽、法華経注釈、天皇即位灌頂など、いわゆる「神仏習合」の展開の細部について、一次資料から解読する。この時代における「闇」とは何か「救...
身体へのヒント

なかなか閉経せず、出血が止まらない

子宮内膜が肥厚していて、ホルモン剤を使っても、なかなか閉経とならない患者さんがいらっしゃって、次髎 (じりょう) に刺絡した。偶然かもしれないが、次の日に多量の出血をみて、止血した。次髎は、いろいろと...