写真の患者さんは、73歳男性です。
1) 右側腰部痛
2) 左右下肢の痺れ
3) 右頚部痛
4) 慢性便秘
といった主訴をお持ちでした。私どもでは、積聚方式のみで7回施術。写真の日時には 1) から 3)の症状はほぼ寛解されました。
さて写真の患者さんの背部をご覧ください。患者さんの右側中背部から腰にかけて隆起しているのがおわかりになると思います。また背骨も右側に湾曲しています。
背中の状態に関しては、施術前の状態と際立った違いはなく、いずれにしても、患者さんはこの背中の形状で、痛みをまったく感じていらっしゃいません。
肩や腰の痛みの原因を「体の歪み」や「姿勢が悪い」とする立場がありますが、私どもはこれに対して懐疑的です。
もっと積極的にいえば、健康な人体には、多少の体の歪みを自分で調整する能力が組み込まれているので、多少の背骨の歪みや、姿勢の悪さのために、耐え難い痛みが発生することはありえない、と考えています。
また、このような考え方は、論理的とはいえない点も問題です。小学校で学ぶ簡単な論理学を思い出してください。
もし A = B であるなら not A = not B が成り立つはずです。
つまり「姿勢が悪い人」は「肩がこる」が正しいのなら。「正しい姿勢の人」は「肩がこらない」となるはずです。
ではみなさんの周りの「姿勢のいい方」に尋ねてみてください。おそらくそのような方も、たいてい肩こりや腰痛に悩まされているのではないでしょうか。
パラリンピックを見ていると、身障者の方がたいへん高度な運動をされているのを目にします。身障者の方は体が「歪んでいる」はず。それもかなりひどく。でもなぜあのように運動できるのでしょうか?こちらをお読みください。
私どもは、東洋医学に基づいた対策を行います。身体と施術に関しては、こちらをご覧ください。
こちらに、腰痛に関する最新の所見について、まとめました。