桜が満開になると、花見に出かける。花は新しい出会いを予感させ、華やいだ気持ちにさせる。でも、仕事の帰り、うっかり軽装で出かけると、日中と違って、まるで冬のような寒さにたじろぐ。そう、花は美しく開花していても、春はまだ半分冬なのだ。
春の病というと、今では花粉症、5月になると五月病と言われるけども、実際に臨床に携わっていると、メンタルダメージを得られた患者さんが本当に目立つ。
なぜ多いのか。
私見だが、花粉症も、鬱っぽさも、風邪に似ているのだと思う。春はまだ半分冬なのだ。身体は、冬の疲れをそのまま引きずっている状態なのだ。「寒さ」という負担を背負ったまま、まだ休みを得ていないのだ。
もちろん、花粉症は「抗体抗原反応」によって起こるアレルギー反応だし、風邪は菌やウィルスによる感染症である。簡単にまぜこぜにしてはいけないとは、承知している。
でも、東洋医学的には、花粉症も、春先の鬱っぽさも、冬の間に負った「身体疲労」が大きな影響を与えると考える。なので症状の改善には「身体疲労」の回復が必須である。抗ヒスタミン剤も、気分障害剤も結構だけど、鍼灸などの施術も、ぜひお試しいただければと思う。