頭の重さは約6kg。男性用のボーリングの球ぐらいの重さがあります。携帯やパソコンを見るために首を傾けると、首を上げている状態に比べて約3倍の負担がかかります。この状態で首の筋肉に負担をかけると、首の後ろの筋肉が疲労して、やがて硬くなってしまいます。この状態を「首こり」と呼んでいます。
首や肩のまわりは、頭板状筋・僧帽筋・三角筋・肩甲挙筋・菱形筋・棘上筋など、複雑な筋構成になっています。また首こりには、肩こりを併発するタイプや、頭痛を併発するタイプなどがあり、単純にメカニズムを解説するのが難しいようです。
また、ストレートネックとは、首の骨(頚椎)の配列が直線状になる状態を指す言葉で、この状態自体は病気ではありません。猫背でいつも頭が前に出ていると、ストレートネックになりやすく、肩こりの可能性が高まります。
首こりは、整形外科や脳神経外科でレントゲンやMRIなどの精密検査を受けても対策すべき病はなく、多くは「異常なし」と診断されてしまいます。これは首こりが、神経や筋肉の器質的な異常ではないためです。
このような症状にお悩みの方も、いちどご相談ください。東洋医学的な対策がお役に立つかもしれません。
* このトピックを書くに当たっては『AERA』 2013年10月21日号「新国民病「首こり」傾向と対策とは」を参考にしました。