外科手術を受ける前に、鍼灸を受けておくといいという研究結果があります

身体へのヒント

頚椎の手術後の痛みを「鍼灸で最小限に抑えられるか?」という、『World Chinese Medicine』に2014年に掲載されたFoshan Chinese Medicine Hospitalの研究者Dr. Zhou氏らの研究です。

この研究では手術前に、合谷と内関に電気鍼を使用することで以下の結果が得られました。

(1)手術後の痛みが減少する
当然、患者が術後に求める鎮痛剤の量が極端に減った。

(2)鍼灸を手術中に麻酔と併用して使用できる
レミフェンタニルやプロポフォールの投与量を、減少させることができた。

(3)鍼灸によって脈拍と動脈圧を安定させる
手術後に麻酔から意識を取り戻すまでの時間を短縮できる。
投薬だけのグループは手術後に麻酔から意識を取り戻すまでに平均22.31分。手術前に鍼灸を受け投薬したグループは平均7.01分だった。

(4)鍼灸によって手術後におこる、吐き気・嘔吐・便秘などの不快感も大幅に減少できる。

研究者らは「手術前の鍼灸の施術によって、手術後の痛みを著しく減少させ、また合併症のリスクを最小限に抑えることができる」と結論づけています。