暑いような涼しいような、変な十一月の始まりだにゃー。
今日は夕方から街を散歩したのだ。
商店街も大通りも、人通りは多いけれど、道を一本外れれば、誰にも見つからないでどこへでも行ける。
丸くて光るものは、僕たちを惹きつける。
丸くて光るものは、どうしてもれなく浮いているんだろう。
電球。クラゲ。月。
生クリームの乗ったプリン。
どんぶり上の温泉卵。
学園祭の青年たちの声が聞こえた。
街路樹に登って作業をしている人たち。
街が電飾されるのは、もうすぐなのだにゃー。
古いアパートの軒下で、白い猫と目が合った。
僕の目も、丸く光っているらしいにゃ。