2025/11/4 さそり座に哺乳類と思い出してもらう

占い

君はベランダで、曇り空を見ている。

空が泣かないから、君が代わりに憂いてる。
世界中の憂いを集めたような顔をしている。
君が黙っているなら、僕が代わりに泣こうと思う。

僕は鳴いてみる。君が振り向く。

ほら、曇り空なんか見ていないで、
一緒にこたつに入って鍋を囲もう。

僕は君を、暖かい部屋へ誘う。
  
  
僕ら昆虫じゃなくて、哺乳類なんだ。
寒くなっても、死ななくていいんだよ。
変態するんじゃなくて、成長する。
これまでの自分を殺さないといけないんじゃなくて、ぐんぐん伸びて、太く、丈夫になっていく。
罪も罰もきっと神様が与えてくれる。
だから、君はこれ以上、自分で自分をひっかかなくていい。

温かくて旨いものは、小さな太陽。
つまり、僕らにとっての正義ってこと。

痛い以外にも、色んな感覚があるんだ。
『温かくて気持ちがいい』も、『おいしい』も、その一つだ。
君はこれから、たくさん知っていくんだ。

裂いて出さなくても、色んな方法があるんだ。
温かくして、ぐにゃぐにゃにして、ぼよんって出したり、
おしっこと一緒に出しちゃったり。
もちろん、泣くのもいいよ(でもほどほどにすること)。
  
  
痛みとさよならは、いつも一緒じゃない。
悲しくて痛いさよならだけじゃなくて、
きっと、風に乗ってふわって消えていくさよならも、
光の中に溶けていくさよならもある筈なんだ。

とりあえず、それがわかるまではさ、まだ一緒にいようよ。
  
  
君が部屋に来てくれたら、嬉しい。