「精神病」と呼ばれ忌避された時代が長く続きましたが、現代では「こころ」の不調にかかわる病気は、人生の敗北者が侵される特異な病気などではなく、誰でもが罹患するリスクを抱えた「ごく普通の病気」という認識が一般的になっています。
病院では、こころ(メンタル)にかかわる病気に対して、様々な診断が下され薬が処方されますが、基本的な知識がないと、どう対応していいのかおろおろしてしまいます。
例えば「抗不安薬」と「気分安定薬」と聞くと、同じような意味ではないかと思えますが、実際には対応する病気がまったく違います。
具体的な薬品名となると、パロキセチン(パキシル)・セルトラリン(ジェイゾロフト)・エスシタロプラム(レクサプロ)・トリアゾラム(ハルシオン)・ゾピクロン(アモバン)などと、事々しい名前にめまいもしそうです。
また、これらについて知ろうとすると、専門的な知識が必要だったり、用語が難解であったりと、敷居が高いことも多いようです。
このような分野の病気に対しても、東洋学は効果を発揮するものなのですが、現代では病院医療が中心であることは否めません。
そこで本稿では、こころ(メンタル)にかかわる病気に対して医師がどのような考えで診断し、薬を処方するのか、基礎的な知識を持つことが重要と考え、以下に簡単な取りまとめを行いました。
本稿について、誤りないよう複数の文献を参照して記述していますが、私は鍼灸師であって医師ではありませんから、内容については参考にとどめ、詳細については医師の診断を受けることをお勧めします。
また本稿は、一方的に薬物療法を推奨するものではありません。
現在では治療法として、認知行動療法を初めとして、薬物療法以外にも有効とされているものも多数紹介されていますし、その中には東洋医学も含まれています。
これらを上手に使うことで、できるだけ早く、元の健やかな心身を取り戻せたら、と思います。
本稿では、メンタルにかかわる病気を以下のように分類して、処方される薬を中心に解説します。




