2025/08/11 夏に少年は少し大人になる

占い

微かな秋の香りは、湿った風とともにやってきた。
この街の、風は強い。
それはずっと前からそうだ。
僕がこの街に来たときから。
その前は、わからない。

風の匂いをかぐ。
僕はもう「若者」ではない。でも年寄りでもない。
それはまるで、夏の終わりの始まり。

この季節には、やることがたくさんある気がする。

それは、自分より若い者を「恐れることなどなにもないだろ」と鼓舞し、自分よりも年寄りに、「ちっとはマトモな姿を見せてくれよ」と背中を叩くことのようなものだろうか。  
  
猫は群れないけれど、ちゃんと社会はあるんだにゃー。
  
  
取り返しのつかないことなんて、何もないのだ。
だって、また来年、夏は来るのだから。