「東洋医学身体相談」について

現代では様々な情報を、平易に入手することが可能になり、そのなかには、専門家でも難度の高い情報ものと、素人向きの「噛み砕いた」情報とが、同じレベルで提供されたりします。

また医療の分野も、精神科、心療内科、メンタルクリニック、こころのクリニック、神経科などと……と細分化されて、自分の症状は、どの科にかかればいいのか、よくわからなくなってもきます。

さらに加えて、ネットや口コミを中心に、自称専門家の方が、専門外のことを、一般に人に向かって大声でアピールする問題もあります。なかには傾聴すべき意見や、重要な指摘もあるので、事態は厄介であります。

例えば、ある患者さんが、腹痛となる。そのような場合、一般的には消化器科にいらっしゃるでしょう。生理痛なら婦人科、風邪なら内科といったように、専門病院にかかります。で、消化器科で処方された薬を飲んだのだけど、効果がない。その原因が、軽い鬱的原因だとしたなら、一般的にいわれるような自律神経障害であるのなら、別の病院に行くべきなのですが、消化器の専門医である開業医師は、ほとんどの場合、例えば、心療内科を勧めません。専門外の領域にタッチしたくないなどの理由があるのかもしれません。

こんな時代背景もあるのでしょうか、さまざま症状をお持ちであるのだけど、それをどのように説明していいのか、誰に診てもらえばいいのか、悩んでしまわれる方も多いようで、本院にも、そのような患者さんが増えてまいりました。

お悩みの症状を伺って、原因を検討して、私どもの施術で改善をはかれると判断すれば、施術をお引き受けしますし、明らかに西洋医学での治療の方が効果があると思われる場合は、そちらをお勧めして、お帰りいただきます。この場合は、代金をいただいておりませんでした。

そこで方便として「鍼で治しましょう」と申しあげて、施術を受けていただき、代金をいただくといったことをなさる方もあると聞きますが、それはあまりにも不誠実だと思います。

ありがたいことに、当治療院も、お引き合いをいただくことが多くなってまいりました。ただ、こうした機会が多くなってまいりますと、その時間に施術をご希望の患者さんの機会を失うことになりますし、院の経営にあたって、経済的に辛い状態になって参ります。

そこで、正式に相談時間をお取りして、面談させていただくサービスを始めさせていただくことにいたしました。

何をしてもらえるのでしょうか

私は医師ではないので、専門的な医学的相談にはお応えできませんが、東洋医学のみを選択肢とするものでもありません。

1時間を目安に、患者さんの置かれている状況を、お話を伺いながら、整理して、方針案を提案させていただきます。もちろん、ご相談の結果、ご希望であれば、鍼灸施術をご予約いただけます。

対面の形式で、こういう身体相談を受けるところは、あまり多くないように思えます。鍼灸師は、医療行為は禁止されていますが、医療類似行為は法的に免許されています。東洋医学的治療を受けるか迷っているので、相談してみたい、という方のお力になれればと思います。

ご相談は、私、院長の辻本が担当させていただきます。私について、詳しくはこちら。

ご相談いただいたうえで、鍼灸施術をお受けいただける場合は、初診料はいただきません。施術代のみで結構です。

ご相談は、鍼灸施術と並行してお受けいたします。このため、ご相談をご希望の場合も、鍼灸施術と同じ方法で、ご予約をお願いいたします。



お手数ですが、下記の問診表をダウンロードいただき、ご記入・持参いただけると助かります。紙での記入は、煩瑣で恐縮ですが、セキュリティ等を配慮して、原始的ではありますが、この形式にさせていただきました。

もちろん、問診表を持参いただかず、直接お話を伺う形でも問題はありません。

ただ、いずれの場合でも、処方薬をお飲みの場合は、おくすり手帳をご持参いただくか、薬の名前をお知らせいただけると、大変参考になります。

相談をお受けした具体例

慢性腰痛、ぎっくり腰
タクシー運転手の40代男性。仕事柄、長い時間運転席に座り続ける。社のルールで、契約時間内は、車から離れることを制限されているので、食事も、コンビニで買い物して運転席で。客待ちの間も、座り続けている。営...
原因不明の腹痛、吐き気。PMS
落ち着いた、しっかりした感じの19歳女子大生。3週間ほど、胃の痛みと吐き気に苦しんでいる。消化器内科で受診したところ、レントゲン撮影を行い、とくに異常はないといわれ、トリメプチンマレン酸塩、ビオスリー...
鼠径部の痒みに悩む
30代女性の患者さん。婦人科に行き、塗り薬と抗生物質が処方されたが、2か月たっても痒みが改善しない。次は皮膚科に行った方がいいのだろうか、とお悩みでした。患者さんを拝見すると、中医学的には陰虚と思えま...
高校生も、鬱になる
高校2年生の男子。母親と来院される。朝、起きても動きだすことができず、学校に行けないことが多い、という。アリピプラゾールとロゼレムを処方されている。体調がなかなか改善しないようなので、鍼はどうかと勧め...
ホットフラッシュが続く
更年期障害が始まったと来院されたのは、40代後半の女性。まだ閉経していない、とのこと。2024年は夏が長く、湿度が高く、非常にタフな季節でした。それでも10月になり、少しは気温が下がっているのに、来院...