僕は僕の思い通りにならないと気付いてしまった生真面目な僕たちは、僕と理想と世界が一致していたころにはもう戻れない。
おとめ座の季節の始まりは、少し、夕方。矛盾のはざま。昼と夜で逆転するルール。収穫の季節。
どうして?どうして大きくするために、もっともっと大きくするために育てたのに、ある日突然、もぎ取ってしまうの?
どうして?どうしてあんなにたくさん動き回ったのに、止まらなければならないの?
僕たちが農耕をはじめなければ、こんな矛盾の落とし穴にはまることもなかったんだろうか。
何万年も経った今でさえ、それに対する答えを、まだ、持ち合わせていない。