2024/11/18 むぎ日記

占い

南北に伸びる道の上で、覗き穴から、僕は向こうを見通そうとする。
ぴゅーっと風が、穴を通り抜けてゆく。

まっすぐな道が、心細い。
これは、秋のせい。
僕は、帰ることにする。

夜中、風は続いた。
扉がぎぃ、と少しだけ開く。
僕はその度に目が覚めて、何度目か、閉めにゆく。

そんな僕を、月が見ていた。
十一月の月は、優しかった。