#48 医療全般:どの病院に行けばいいのか、迷う

nishi01

どの病院に行けばいいのか、ということについて、アドバイスいただければと思います。 見回すといろいろな専門科の病院があり、一方で総合病院もあります。これは医師には関係ないかもしれませんが、ネットには評判が書き込まれ、さらには保険制度による制限もあります。

 

病理医のヤンデル先生(市原真氏)は、最近たくさん本を書いておられますけれど、「近い病院がいちばん」っておっしゃってますねえ。きっちり通院できる、受診が途絶えない、というのはけっこう大事な要素です。なので、遠い名医よりは、近くの庸医の方が良い、というのは言えると思います。

(たとえばこんなの)https://www.daiwashobo.co.jp/book/b595197.html

一方で、やっぱり「脳外科医竹田くん」https://dr-takeda.hatenablog.com/ というような話もありますので、それなりに選んでいただく必要はあるのだろうと思います。

ネットの評判は、本当にわかりません。サイレントマジョリティーって言いますけれど、ほとんどの方はわざわざこういうところに書き込みをされない、というのが今までの「普通」でしたので。今後は変わるかもしれませんけれど、まあわからないですよねえ。

理想的には、かかりつけの先生に相談していただいて、そこから必要な専門科に紹介していただく、というのが良いのだろうと思います。先生のお薦めを聞いてみてください。

産婦人科のリアルな話としては、都市部と田舎とでぜんぜん状況が違います。田舎では、産婦人科の選択肢がほぼ無い、というところもあったりしますので…そういう場所の方がどのように過ごしておられるのか、っていうのも、先生との相性があわなかったりすると、つらい話になりそうです。

都会では、迷うこともすごく多いですよねえ。もともと医療機関は広告できる内容が限られていました(診療科と診療時間程度の広告しかできなかった時代が長かった)ですし、今でも広告には制限があります。

保険医療の建前としては「どこのクリニック・病院も提供される医療は同じ」ということになっていますので、それ以上の差を訴えかける形で広告はできません。とはいえ、相性の問題はやはりあり得ます。相性が悪いけれども腕の良い先生もいらっしゃったりします。

わたしの高校時代の恩師は「この先生に診てもらって、それで救命されないなら、それは仕方ない、って思えるひとを主治医にするのが良い」とは言ってましたが、なかなかそういう主治医に巡り会えるまでの道のりが遠い気がしますねえ。良い先生に巡り会うにはどうしたら良いんでしょうねえ…。

あとは「わたしなら救命できた」って遠くから口を挟むお医者さん、それなりにいらっしゃるので、それも面倒くさい話になります。後医は名医といって、前の医師がいろいろやった結果と経過によって、次の医師は診断に必要な情報が増えていることもありますし、試行錯誤の情報もありますし。やっぱり「後知恵」的なものはけっこう大きくて。振り返って言うなら「あのときああしておけば」的なものはいろいろあります。それは、後の経過が確定しているから、なわけで、そういう経過になるかどうか、って「あのとき」の時点では考慮に入っていないことが多いんですよねえ。

医者って、忙しいですので、一般には時間とって説明してくれる先生の方が良い…はずなんですけれど、そういう先生は消耗してダークサイドに落ちたりされますし、詐欺師の方が人当たりは良かったりすることもありますので、なかなか難しい話ですよねえ。

とはいえ、わからないところを聞きなおすことができる先生を選んでいただくのが良いんだろうと思います。聞きなおして、それで怒る先生だったら、やめた方が良いんだろうと思います。

…ってここまで書いたところで、ちょっとびっくりするような話があって。原因不明の体調不良で…っておっしゃる方。本当にあちこち「これは良い」って言われるクリニックや病院や、鍼灸や。ってあちこち行ってらっしゃって、結局きっちりと病態の理解もされず、体調は改善せず、っていうことが。

そういうことって時々?あるんですかねえ…?って思うようなことなんですけれど…。別の事情で横でお話されていたのですが、話がもうどうしてもそこでしょ?って思ってついつい口を挟んでしまいました「脾虚+腎虚で、血虚になってるんでしょ?」ってあれこれ「こういうことあるよね?」「こうなるよね?」って症状言ったら、だいたいあたってたんですけれど、今までに、その見立てができて、説明できる先生に巡り会わなかった?らしいのです。本当かよ?って思うところはあるんですけど…。そういうことってあるの?って考えると、一部の症状について、それをちゃんと見立てて、かつ説明してくださる先生に巡り会うまで、ってのがものすごい長いのかもしれない、って思います。だから辻本先生みたいなひと、大事ですからねえ。ちゃんと話聞いてくださいねえ。