本院では、おもに『積聚治療』『中医学』の2種の理論体系に従って施術を行っています。それぞれ別の理論体系になりますが、患者さんの症状や体質に合わせてどちらかを選んだり、組み合わせたりして施術していきます。
「しゃくじゅちりょう」と読みます。今ホームページでは『積聚式』とも記載します。
患者さんの個々の症状ではなく、その症状を引き起こしている「絶対的な生命力の衰え」を補うことを目的とする施術法です。体の表面に軽い刺激を与えることで、体の「気」のひずみを調整していきます。
私たちの体は、今までの人生の中で疲れが蓄積し、それが今日の体の異状を起こしていると考えられます。出生の状態、生後の栄養事情、人間関係、仕事の内容、妊娠と出産、今までかかった病気、事故やケガ、受けた医療など、これらすべてが疲れの元になっています。この結果、疲れは次のような形となって体に現れてきます。
- 腹部の痛み、しこり、拍動 (これらを積-しゃく-と言います)
- 足腰の冷え、痛み、首・肩のこり、のぼせ (目・耳・鼻の病気、頭痛を含む)
- 左右半身の冷えや痺れ、動作の異常
このような状態を専門的には「気が偏る」といい、いずれも体のひずみによる現象で、それらのうちもっとも重要な気の異常は、「積」という腹部の異常です。
積聚式は、腹・背中や手足に適度の鍼や灸の刺激を与えることによって、この「気の偏り」を無くして、体を均整の取れた元の状態に戻すことを目的とします。
積聚式は、気が偏って病気になる、という考え方ですから、これはすべての病気に当てはまり、どの病気が鍼灸に適しているかとか、どのような体質が鍼灸に向いているか、という区別は本来ありません。効果が出せるかどうかは、ひたすらその施術者の技術にかかっているのです。
興味がある方は、以下の本やホームページが参考になるかもしれません。
『積聚治療 気を動かし 冷えを取る』小林詔司
医道の日本社
積聚会のホームページはこちら。